精油を使ったフェイシャルスチームで血行促進&リフレッシュ

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植物の天然芳香成分を凝縮した精油を使って、心身を整えていこうというのがアロマテラピーです。アロマテラピーという言葉が使われ始めてからまだ100年程度しか経っていませんが、植物の持つ力はそれよりもずっと昔から注目され、活用されていました。例えば古代エジプトのミイラは、防腐効果の高い植物で腐敗防止の処理をされていたといいます。その腐敗防止のための代表的な植物がミルラでした。また、同じく古代から珍重されてきた精油に、フランキンセンスという樹脂由来の精油があります。フランキンセンスは新約聖書のイエス・キリスト誕生の際にミルラとともに捧げられた香りともいわれ、宗教的な儀式の時に用いられていたそうです。そんな古くから知られている植物の力は、さまざまな研究と歴史を経て、アロマテラピーという形で私たちの暮らしに親しまれています。

 

フェイシャルスチームを寝る前の習慣に

毎日の生活にアロマを取り入れる方法のひとつに、フェイシャルスチームというものがあります。これはお湯を張った洗面器に精油を1~3滴落とし、洗面器に顔を近づけて、その蒸気を浴びます。この時に大きめのバスタオルを頭からかぶるようにして、水面から20センチくらいまで顔を近づけましょう。3~5分くらい目を閉じて、アロマの香りも一緒に楽しみます。この時にかゆみなどの異常を感じたらすぐに中止して、洗顔してください。また肌の弱い人は時間を短くするなどして様子を見るようにしましょう。

 

どんな香りを選べばいい?

お店に買いに行っても、たくさん種類がありすぎて迷ってしまうこともありますよね。香りにはいろいろな作用があると同時に、使用に際して注意が必要なものもありますので、初心者ならショップスタッフに詳しく教えてもらうといいでしょう。作用から選んでもいいですし、香りを試してみてピンとくるものを選んでもいいかもしれません。香りは、その時の体調や気分によっても感じ方が違うといいます。数種類の精油を用意しておいて、その日の気分で選ぶというのもいいですね。眠る前なら、心が落ち着く香りがぴったりです。ラベンダー精油は心身を落ち着かせてくれる作用があり、さらに消毒殺菌などのスキンケア効果も期待できるそうです。また、すっきりと温かみを感じるスイートマージョラムの香りは、リラックスを誘い寝つきの悪い夜に用いるといいでしょう。寝る前のスチームアロマにもぴったりな精油ですね。

 

アロマを楽しむために気をつけたいこと

さまざまな効果が期待できる精油ですが、その取り扱いや使い方にはいくつかの注意が必要です。揮発性のある精油は使う場所はもちろん保管にも気をつけましょう。また妊娠中、生理中の女性には使ってはいけない精油、肌に塗布した後に紫外線を浴びると炎症を引き起こす精油などもありますので、それぞれの精油の使い方や注意事項をよく読んで、アロマのある生活を楽しいものにしてください。

 

 

この作品は、2011年5月号『はんど&はあと』P34の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。

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