アロマのある暮らしを始めよう!ハンガー用サシェで好きな香りに包まれる毎日

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お部屋にアロマディフューザーを置いたり、お風呂には香りのいい入浴剤を使ったり、玄関やトイレに芳香剤を置くなど、私たちの暮らしはいろいろな香りに囲まれていますね。香りを選ぶときにはアロマの知識がなくても、「リラックスできる香り」「元気が出る香り」といった気分や、香りの好き嫌いで選べば十分です。また、「ラベンダーの香りで落ち着いた気分になった」「レモンの香りでリフレッシュした」と、香りの効果を実感したことのある人も多いかもしれません。

 

アロマが心と体に作用するメカニズム

ところで、香りが心身を整える作用があるといわれるのはなぜでしょう。それは、臭いを感じる嗅覚と脳のつくりに理由があるそうです。脳の働きは、論理的に考える脳=「大脳新皮質」と、感じる脳=「大脳辺縁系」、生命の中枢となる脳=「視床下部」の大きく3つに分けられるそうです。例えば道端に細長くてニョロニョロ動くものを視覚でとらえた場合、まずはその信号は考える脳に送られて「ヘビだ!」と判断します。するとその信号が感じる脳に送られて「危ない!」と感じ、生命の中枢となる脳から「逃げろ!」という指令がくだって、くるりと背を向けて逃げるという行動をとるのだそうです。人間の五感の中の、味覚、聴覚、触覚も視覚と同じ経路で情報が伝達されますが、嗅覚だけは違うといわれています。臭いの信号は考える脳を通さずに、感じる脳に直接届けられるのだそうです。それは、嗅覚は動物が獲得した感覚の中でも、もっとも古いことに理由があります。太古の昔、臭いで獲物の居所を嗅ぎつけたり、有毒ガスから身を守るために、臭いをいちいち考える脳に送っていては生命の危険にさらされます。そこで臭いの信号はダイレクトに感じる脳に送られるように発達したのだそうです。ラベンダーの香りを嗅いですぐにリフレッシュした気分になったり、香りを嗅いだ瞬間に「この香り好き!」と感じるのは、臭いの信号は考える脳を通さずに、直接感じる脳に働きかけるからだといわれています。

 

ハンガーにサシェをつるして毎日の暮らしに香りのハッピーを

毎日好きな香りに包まれて暮らすのも素敵なことです。ルームスプレーやディフューザーを使うのもいいですし、ハンガーにお気に入りの香りを染み込ませたサシェをつるしておけば衣類に香りが移って、その洋服を着ている間中ハッピーな気分が続きそうです。例えば夜寝る前に、次の日に着ていく服には、頭がすっきりするペパーミントなどの爽快な香りや、ベルガモットやグレープフルーツなどの柑橘系の香りがおすすめです。また、脱いだパジャマをハンガーにかける時は、甘い香りのゼラニウムやクラリセージ、イランイランなどのリラックスできる香りのサシェをつるしてみてください。1日の終わりに、素敵な香りのパジャマでぐっすり眠れそうです。

 

ハンガー用サシェの作り方

【材料・道具】
・リネン地(ベージュ) 20cm×10cm
・木綿地(花柄) 20cm×6cm
・幅1cmのレーステープ(生成り) 10cmを2本
・麻ひも 適量
ミシン、ミシン糸(ベージュ)、25番刺しゅう糸(アイボリー、ピンク)、手芸用化繊綿、ペン型チャコ、手芸用複写紙、刺しゅう針、縫い針、まち針、裁ちばさみ、糸切りばさみ、定規、アイロン、アイロン台、精油(好みのもの)

【作り方】
※単位はcm。
1.リネン地と木綿地の裏側に、それぞれ型紙を当て、ペン型チャコででき上がり線を引く。周囲に1cm縫い代をつけてカットする。リネン地1枚の表側に、顔の図案を写す。
※型紙は下記を参考にして、お好みのサイズでお作りください。
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2.顔の図案を写したリネン地に、刺しゅう糸3本取りでステッチをする。

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3.①リネン地と木綿地を、それぞれ1枚ずつ、図のように中表(布の表側どうしを合わせる)にし、縫い合わせる。

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②①をそれぞれ開き、縫い代をアイロンで割る。①のはぎ目より0.4cm上に、レーステープをそれぞれ縫いつける。
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4.①3を中表に合わせ、返し口を残して縫う。
②縫い代に切り込みを入れる。
※縫い始めと縫い終わりは、返し縫いをする。
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5.4を返し口から表に返し、好みの精油を数滴たらした化繊綿を適量詰め、返し口をはしご縫いでとじる。麻ひもを輪にして端どうしを蝶結びし、サシェの上端(はしご縫いのはぎ目の刺しゅう面側の際)に縫いとめる。
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アロマを楽しむために気をつけたいこと

精油を扱うには、使用や保存の方法に注意が必要なものもあります。妊娠中や生理中の女性は使ってはいけないものがあったり、柑橘系の精油は肌に塗布したまま紫外線すると皮膚の炎症を引き起こす場合があります。また、精油を使う濃度を間違えると気分が悪くなったり肌に悪影響を及ぼすこともあります。初心者なら購入するショップスタッフに教えてもらったり、注意事項を読んで正しく使うようにしましょう。

 

 

この作品は、2011年5月号『はんど&はあと』P35、36の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:内田瑞恵(うちだみずえ)

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