いつでも冷たいドリンクが飲める「保冷ペットボトルホルダー」を作る

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夏になると気をつけたい脱水症。体のなかの水分が減少して、めまいや立ちくらみ、食欲低下などの症状がみられ、ひどくなると熱中症になってしまいます。とくに子どもやお年寄りは、体の成長や老化のせいで脱水症になるやすいのだそうです。そこで夏場はこまめな水分補給が大切になってきます。とはいえ水筒を持ち歩くのは重たいし、カバンの中にいれっぱなしのペットボトルの水はぬるくて飲みたくない……。というときには、保冷機能のある専用バッグがあると便利ですね。

今回は、ホームセンターや大型の手芸店で手に入れることができる「アルミ蒸着シート」を使って、ペットボトルサイズの保冷バッグを作ります。斜めがけできるショルダータイプなら、両手が開放されるので外出するときに便利です。

アルミ蒸着シートはミシンの細かい縫い目だと切れてしまうので、手縫いをします。縫い糸1本取りで、指定以外はぐし縫い(細かい並縫い)で縫います。玉結びや玉留めは、綿テープの内側や布の裏側など、目立たない場所でおこないましょう。洗濯はできませんので、汚れがついたら布で軽くふき取ります。

 

「保冷ペットボトルホルダー」の作り方

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【材料・道具】

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・a チェック地(白地に赤×青のチェック)50cm×50cm
・b アルミ蒸着シート 50cm×50cm
・c 幅2.5cmの綿テープ(ヘリンボーンテープ/生成り)3m
・d 幅3.5cm×3cmのDカン(茶色)2個
ペン型チャコ、定規、裁ちばさみ、まち針、縫い糸(生成り)、縫い針、糸切りばさみ、アイロン、アイロン台、当て布

 

【手入れ方法】
アルミ蒸着シートが切れやすいため、洗うことはおすすめできません。作品は、表面を軽くふく程度にしてください。

 

【寸法と裁ち方図】(1個分)
※単位はcm。
※すべて裁ち切り。
※チェック地とアルミ蒸着シートの裏側に、ペン型チャコで線を引き、線に沿って裁つ。

チェック地、アルミ蒸着シート共通

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綿テープ
基本タイプ、斜めがけショルダータイプ共通/a:22.5cmを2本、b:10cmを2本、c:33cm、 d:21cmを2本斜めがけショルダータイプのみ/e:123cm、f:10cm

 

【作り方】
※単位はcm。

1.チェック地とアルミ蒸着シートを縫い合わせる。
①チェック地とアルミ蒸着シートを外表(それぞれの表側を外側にする)に重ね、チェック地が内側になるように二つ折りにしてまち針でとめる。

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②①の両わきを、綿テープaを二つ折りにしてはさんでまち針でとめ、半返し縫いで縫う。
※綿テープaの上下の端は、すべて裁ち切り。

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2.マチを縫う。
1-②の綿テープaではさんだ部分を右側に倒し、縫い目(◎)と底中央(★)を合わせて三角に折り、まち針でとめ、先端をカットする。

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②①の切り口を、綿テープb1本を二つ折りにしてはさみ、半返し縫いで縫う。アルミ蒸着シートを切らないように注意して、両端の余分をカットする。
※反対側(♡)も、①、②と同様に作業する。

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3.2を表(チェック地面)に返す。上端を、綿テープcを二つ折りにしてはさんでまち針でとめ、ぐるりと1周縫う。

 

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はぎ目(◎)から1.5cmのところからつけ始め、つけ終わりは1.5cm内側に折り込んで余分をカットし、図のようにつけ始めに重ねる。

 

4.持ち手を2本作る。綿テープd2本を、それぞれ、二つ折りにして縫う。

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5.4の持ち手1本を、3の内側に、両端を1cm内側に折り込んでまち針でとめ、縫いつける。
3で縫いつけた綿テープcの内側のみをすくって、縫いつける。
※もう1本の持ち手も、反対側に、同様にして縫いつける。

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斜めがけショルダータイプの場合
6.Dカンを2個揃えて綿テープfを通し、5のわきのはぎ目(◎)の図の位置に重ねてまち針でとめ、縫いつける(綿テープの端の折り込み方は、「マルチ保冷シートの作り方」2図参照 )

※チェック地のみをすくって縫いつける。

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7.①綿テープeの片端を1cm内側に折り込み、6の反対側のはぎ目(♡)の図の位置に重ねてまち針でとめ、縫いつける。
※チェック地のみをすくって縫いつける。
②①の綿テープeの反対側の端を、三つ折りにして、縫う。

*斜めがけショルダータイプのひもの通し方、長さ調節の仕方は、「綿テープの引き締め方」参照。

 

 

人間の体の約60%は体液でできている!

年齢によってもちがいますが、成人の場合、体液は体重の約60%なのだそうです。また、脂肪が多い肥満体の人よりも筋肉がたくさんある人のほうが体液が多いと言われています。見た目がふくよかな人の方が水分が多いように思いますが、脂肪(油)は水とまざらないため、脂肪には体液は含まれないのだそうです。体液は体温調節をしたり、老廃物を運び出したり、体の中の栄養素や酸素を運ぶなど、体のなかで大切な役割があります。その体液が少なくなると脱水症となり、体のさまざまな機能が正常に働かなくなります。重大な事態にならないように、夏場はこまめに水分補給をしたいですね。

 

 

 

 

この作品は、2011年6月号『はんど&はあと』P25、26、30の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:馬場柚香里

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