【favori】大人のためのキルティングバッグ、デザイナー竹川ゆり子さんに聞く制作ストーリー

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『favori』10月号のキットは、ロッタ・ヤンスドッター™のキルティング地のバッグです。トートバッグとショルダーバッグ、2種類のバッグデザインを担当したのは竹川ゆり子さん。アパレルブランドでさまざまなバッグ作りに携わってきた経験が活かされ、使いやすい工夫をたくさんこらしたバッグになりました。

竹川さんにバッグのこだわりポイントや、作る時のコツなどを聞きます。
 

大人かわいい図案を、ヴィンテージブルーと落ち着いたピンクで

——このロッタさんの図案はどのように、選んだんですか?

数ある図案のサンプルから、感覚的にまずかわいいものを選びました。その中からできるだけ色数が多く使えるもの、2色使いより、3色使える柄がいいなと思って絞っていきました。外布は SKULLAN(スクラン)がぱっと見て、大人かわいい感じだったので、これに。内布の KORKEK(コルケック)は、ストライプ柄がSKULLAN の葉の模様にしっくり合ったので選びました。ストライプ同士が関連しているからですね。

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〈葉の模様のストライプ柄と、内布のストライプがしっくり合ってる〉

——色はどうやって決めたんですか?

サンプルはモノクロでしたので、何案か色の組み合わせを提案しました。大人の女性が持つバッグ、そして季節は秋冬なので、華やかにも、落ち着いた印象にも、どちらにも転ぶ感じにしたいと思いました。最終的には、ベースの色はヴィンテージブルーに。オフィスぽい感じではなく、少し温かみのあるブルーにしました。実の色はかわいいピンク、ややサーモン寄りで、決して派手すぎないピンクにしました。

内布は華やかな色を存分に楽しんで欲しいと思い、鮮やかなグリーンに。派手な色の方が、中のものがよく見えるんですよ。黒い内布だと中のものが結構見づらい。夜で暗いと本当に中が見えないんです(笑)。

キルティングは何種類か選択肢がありましたが、格子柄は子供用品によくある感じなので選ばず、波形にしました。図案の枝が丸みのあるラインでしたので、波の形がよく合いまますね。

 

秋冬ファッションに合わせた、ふわっとしたシルエット

——トートバッグのデザインで気をつけたのはどんなところですか?

秋冬のファッションに合うように、キルティングのふわふわ感が出るデザインにしました。縁周りや縫い代を外側から縫い押さえるバッグが多いのですが、なるべく縫い押さえないで仕上げています。

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〈縁は縫い押さえず、ふわっと仕上げる〉

縁をきちんと縫い押さえると、カチッとした印象になるんですね。そういう縫い方は極力しないようにし、外布と内布を中から縫い合わせて、内側からふわっとした空気感がでるようにしました。

それから大人の女性が持つので、あまり子供っぽくならないように気をつけました。

——具体的には、どのあたりが大人向けなのでしょう。

装飾をあまりつけないようにしました。外側にポケットやボタンをつけず、シンプルできれいな感じにしました。あと、全体のシェイプが少し台形になっています。上にいくほど少し絞っているので、収まりのいい感じになります。女性らしくて、より垢抜けた印象になりますね。

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〈余分な装飾はなしで。形はやや台形にして、女性らしい印象に〉

実用面では、持ち手を長めにしました。ものが取り出しやすいですし、コートを着ても肩に掛けやすいようにしました。でもお好みですので、ご自分で短めにしたり、肩ではなく手に持つ長さのトートバッグにしてもいいと思います。

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〈コートの上からも掛けやすいよう、持ち手は長めに〉

大きなポケットと小さいダブルポケット、サイドにと4つのポケットがあります。大きなポケットは文庫本サイズの手帳も入ります。サイドポケットにはドリンクや、折りたたみ傘などが収まります。

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〈サイズの異なるポケットが4つ〉

このフラップはあいまいにものが隠せます。しっかりでなくて、あいまいにかぶせられる。

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〈あえてふわっとかぶせる形のフラップに〉

——あいまいにかぶせる、というのは何かねらいがあるのですか?

こういうふわっとしたバッグにファスナーをつけると、ガッチリした印象になってしまいます。縫い目もでてしまうし。ファスナー自体が固いものなので、バッグの形が一直線になって固い感じになってしまう。ファスナーを使わずに、なんとなく中のものを隠したいときに、これをふわっとかぶせておくといいかなと思いました。使わないときは中に垂らしておけば、ポケットのふたのようになって、小さいものが飛び出さずに安心ですし。

——このストラップはどう使うんですか?

ストラップがあるとすごい便利ですよ。鍵やICカードをつけるとさっと引きだせます。ポーチなど迷子になりやすいものにつけてといいですね。

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〈ストラップに鍵などつけて迷子防止に〉

 

アクティブに動いても安心のショルダーバッグ

——ショルダーバッグのポイントも教えてください。

斜めがけできるので、両手が自由になります。買い物の時や、自転車に乗る時に便利です。持ち手も体に沿うようにつけたので、ぴったりフィットします。

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ふたが本体部分から重なるように折れるので、中のものがこぼれずに安心です。

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しっかりマチがあるので、収納力も結構あります。

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中のポケットも大きく取りました。

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ショルダーバッグは作り方がトートバッグとは違うんです。袋縫いにするので、少し変わった作り方をしていますが、作ってみると達成感がありますよ。言葉ではなかなか伝わるように説明はできないのですが(笑)「布を立体に作るとは、こういうことなのね」とわかる醍醐味があります。ぜひ挑戦してみてください。

 

キルティング地を切るときは、はさみを立てる

——最後に、作る時のコツやアドバイスを教えてください。

キルティング地を裁断するときに、はさみをちゃんと立てて切りましょう。はさみを寝かせてしまうと、キルティングに厚みがあるので、生地の断面が斜めになってしまい、ずれてしまいます。

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〈はさみは寝かさず、まっすぐに立てて〉

縫うときはきちんと合印を入れて、ずれないようにします。キルティング地は、一枚の生地とキルト芯、不織布を縫い合わせていますが、このキルト芯が動きやすい。不織布も手にひっかかって、ずれやすいですね。そのあたりに気をつけて、慎重に扱うといいと思います。

ここの底のカーブを縫うときは、落ち着いてゆっくり縫いましょう。急いで縫うとまっすぐに縫ってしまうので、カーブはゆっくりと!

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〈カーブを縫うときはゆっくりと〉

【制作時のコツ まとめ】

  • キルティング地を切るときは、はさみを立てる。
  • ずれないように、合印をきちんと合わせる。
  • カーブを縫うときはゆっくりと。

大人の女性向けの、あらゆるシチュエーションに使える、日常使いができるバッグにしました。仕事でも、遊びでも、お買い物でも、毎日愛用してくださいね。

 

◎LLO(ロー)竹川ゆり子 Chelsea College of Art & Design(イギリス/ロンドン)テキスタイル科卒業後、2000年より(株)イッセイミヤケ HaaT企画室でファッション雑貨の企画デザインを担当。2009年からフリーランスとして活動を開始。2013年にLLO(ロー)を設立。ブランド名は、「ちょっと変わっているね、でもそこに愛着を感じる」という意味、a Little Less Ordinary の頭文字から、LLO(ロー)と名付けられた。毎日身につけたり使ったりするものだからこそ、丁寧に作られた上質なものを。シンプルだけれど、少しひねりのあるものを。そんな思いでモノづくりをしている。http://llo-design.wix.com/llo-design


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日常の小さなときめきや、お気に入りを探す雑誌『favori』です。

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『favori』10月号のキットは、ロッタ・ヤンスドッター™のキルティング地のバッグ

トートバッグとショルダーバッグ、どちらかを選んで作れます。

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◎でき上がりサイズ
トートバッグ/幅34㎝×高さ27㎝(持ち手までの高さは約50㎝)×マチ10㎝、キーストラップ/幅1㎝×45㎝(キーリングを含まず)
ショルダーバッグ/幅28㎝×高さ22㎝(持ち手までの高さは約72㎝)×マチ4㎝、キーストラップ/幅1㎝×45㎝(キーリングを含まず)

◎キットお届け内容:キルティング生地…約69㎝×60㎝、内生地…約71㎝×94㎝、持ち手…約3㎝×115㎝、キーリング…約外径2.5㎝、タグ…約3.8㎝×4.4㎝

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◎用意するもの
ミシン、ミシン糸(普通地用60番/紺、生成り)、ペン型チャコ、定規、裁ちばさみ、糸切りばさみ、まち針、縫い針、アイロン、アイロン台

*サイズ色味等変更の場合もありますのでご了承ください。

★詳細、ご購入はこちらから→ favori ファヴォリ  website

 

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