肌触り抜群で足元から涼しく!ござマットと麻布の座布団の作り方

ざぶとん

汗をたくさんかく季節には、涼しいマットや座布団が活躍します。イグサを使ったござや、竹マットは通気性がよく、夏には高温多湿となる日本には欠かせないアイテムです。素足で歩いたり、ごろんと横になったりしても気持ちがいいですよね。今回は、足元から涼しくなれるござで作る「くつろぎマット」と、ナチュラルな雰囲気の麻布を使った座布団の作り方を紹介します。くつろぎマットは、ござの縁に厚手の麻布をぐるりと縫いつけます。麻布の色は、白やベージュをベースにして、さわやかなブルー系を挿し色に使うのがおすすめです。

 

「くつろぎマット」の作り方

ござ

【材料・道具】(1枚分)
・ござ 88cm×150cmを1枚
・厚手の麻布(紺 )26cm×28cm、(ベージュ)101cm×28cm、(こげ茶)94cm×14cm
・ミシン(茶色) 糸
ペン型チャコ、ミシン、縫い針、裁ちばさみ、糸切りばさみ、まち針、アイロン、アイロン台、しつけ糸
※違うサイズのござを使用する場合はござの周囲と、縁布をつなげたときの寸法が同じになるように、それぞれの縁布の長さを調整する。

【縁布の寸法と裁ち方】
※指定外は裁ち切り。単位はcm
ござ_1

【作り方】
※単位はcm

1.縁布を作る。
1.A、Bを中表(布の表と表が内側になるように)に合わせ短い1辺を縫う。
2.縫い代を割る。
ござ_2

3.1、2と同様にB〜Eを図のように縫いつなぐ。最後に、Aの寸法を調整してEと縫いつなぎ、輪にする。
ござ_5

4.3を中央で外表(布の表が外側になるように半分に折り ) 、アイロンで押さえる。
ござ_3

5.中央でつき合わせに折り直し、アイロンで押さえる。
ござ_4

 

2.縁布をござに縫いつける。
1.ござのまわりを1にはめ込み、しつけ糸で仮縫いする。

2.ミシン糸を2本取りにし、1 .5cmの針目で1を縫いつける。

ござ_6

 

 

「布合わせ座布団」の作り方

座布団

【材料・道具】(1枚分)
厚手の麻布
a 白、ベージュ 各45cm×45cm
b 紺 45cm×45cm 白、グリーン 各23.5cm×45cm
・飾り布:薄手の麻布(紺)  25cm×2cm
・ミシン 糸(白)
・縫い糸(白)
ペン型チャコ、アイロン、アイロン台、ミシン、縫い針、糸切りばさみ、まち針
ヌードクッショ ン(座布団用) 40cm×40cmを1個

【作り方】
※単位はcm。〔 〕内はb
1.それぞれの布端に、ジグザグミシンをかける。は、白とグリーンを中表に合わせて1辺を縫い1枚にす る(下図参照)。

座布団_12

2.2枚(bは1と紺の布)を中表に合わせて、両わきを縫う。

3.2をたたみ直して、1辺は全部、もう1辺は返し口を残して縫う。
座布団_3

4.返し口から表に返し、ヌードクッションを入れる。返し口の縫い代を内側に折り、はしご縫いでとじる。
座布団_4

5.上面の中心に飾り布を縫いつけ、ひと結びする。
座布団_5

 

 

和の空間に合う「日本の色」

今回、「くつろぎマット」を作るとき、ござの縁を覆う麻布は紺色を挿し色に使いました。この布の色を変えると、また違った雰囲気のマットになりそうですね。この色を、日本の伝統色の中から選ぶと和の空間にしっくりなじみそうです。日本は春夏秋冬の四季をもち、豊かな自然と海に囲まれて、平安時代の十二単にみられるような独特の色彩文化をつくりあげてきたと言われています。また江戸時代に幕府が贅沢を禁止する令を出したときには、町人たちは「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)」といわれる地味な色こそ粋だという文化が生まれたのだそう。
そして、今伝わる日本の伝統と言われる色には、情緒豊かな名前がつけられているのも素敵ですね。
日本を代表する色のひとつに、青色があります。明治時代に来日して、その後日本国籍を取得したラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、町のところどころで見かける藍染めを見て、日本のことを「藍の国」と言ってとても気に入っていたのだそうです。鎌倉時代の武士には「勝ち色」として、気に入られていたとも伝わります。ちなみに、日本サッカーの代表ユニフォームは「サムライブルー」といわれる青色ですね。なぜこの色が採用されたかは、諸説あるそうですが、日本の伝統色である藍色=勝ち色にちなんだのかもしれませんね。作り方を紹介した「くつろぎマット」も、真夏には藍色、秋が近くなったら黄緑のある濃い茶色の媚茶(こびちゃ)色、初夏には黄緑色の萌葱色など春夏秋冬に合わせて色を変えても楽しそうです。

 

 

この作品は、2005年8月号『はんど&はあと』P8、10、11の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:coucou,me voila!(クークー)

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