ラッピングに優しさを添える自然素材のラッピングアレンジ

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春や秋は、外に出かけるのが気持ちのいい季節ですね。忙しい毎日を送っていると、いつの間にか桜が咲いて、あっという間に夏がきて、気づいたら街路樹がすっかり色づいて…と、自然の移り変わりに気づきにくいものです。たまにはゆっくり、季節の美しさを感じる時間を過ごしてみてはいかがでしょう。それには、のんびりと散歩をするのがおすすめです。歩き慣れた道や景色も、ゆったりした気持ちで歩いていると新たな発見があるもの。例えば、いつもは素通りしている公園でちょっと足を止めて、葉っぱや、木の実を見つけてみてください。実はこれらも素敵なアート作品になる可能性を秘めているのです。

 

自然素材を使ったクラフトアート

ドイツ南部のバイエルン地方からオーストリアのザルツブルク地方に伝わるクラフトが「ザルツブルガークラフト」。雪が多くて冬が長いこの地方の人たちは、木の実やスパイス、果物の種など身の回りにある素材を使って、リースや装飾品などを作ってきました。ザルツブルガークラフトではワイヤーなどを使ってアート作品に仕上げていきますが、散歩の途中で見つけた木の実や枝、落ち葉も簡単なアレンジを加えるだけで、かわいい雑貨に変身します。

 

散歩の途中で見つけた自然素材を使ってラッピング

小枝や木の実、落ち葉などを拾ったら、まずはついている土をティッシュや筆などで払ってください。次に風通しのよい、直射日光の当たらない場所に約1週間置いて、乾燥させます。この素材を使って、ラッピングに優しい風合いをプラスしてみましょう。ラッピングペーパーにはクラフト用紙、リボンの代わりに麻ひもなどのナチュラルテイストの材料を使うと、自然でぬくもりのある仕上がりになるでしょう。
次に、箱と袋を使ったラッピングの方法を紹介します。紹介している材料は自然素材なので、形や大きさがさまざまです。手元にある素材を使って、自由に作ってみてください。

 

ボックスラッピングの方法

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リボンの代わりに細長い草を巻き、シールの代わりにふさふさの草をちょこんと添えて、箱をよそ行きにおめかし。

【材料・道具】
・a 幅0.3cm の細長い草 長さ約30cm を1本
・b ふさふさの実がついた草 長さ約5cmを1本箱 6.7cm×6.7cm×4.5cm
・ラッピングペーパー(白) 23.5cm×13cm
両面テープ、はさみ、定規

【作り方】
1.箱をラッピングペーパーで包む。
①ラッピングペーパーの裏の中央に箱の上側を下にして置く。左右の紙を箱に巻き、片方の端の裏側に両面テープを貼って貼り合わせる。
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②●と▲の側の、左右の紙を箱に沿って内側に折る。

③上下の紙を上、下の順に折り、折り目が交差する位置(★)で下側の紙を折る。両面テープをつけ、貼り合わせる。
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2. 箱の中央をaの草で巻き、上側の右寄りのところで固結びをする。1~1.5cm 残して余分をカット。
3. 結び目の隙間に、bの草の茎を通す。

 

袋を使ったラッピングの方法

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紙袋の口を、巾着袋みたいにひもでキュッと閉じて。無地の袋には、アップリケをするみたいに葉をペタペタ貼って味つけを。

【材料・道具】
・ひのきの葉(緑、赤茶色) 各1枚
・紙袋(薄手のもの) 12cm×13.5cm
・麻ひも 32cm
はさみ、ボンド、セロハンテープ
※同じ種類の葉でも、生の葉を乾燥させると緑に、枯れ葉を乾燥させると赤茶色になる。

 

【作り方】
1.紙袋の上部を1.5cm 幅の二つ折りにし、麻ひもをはさんでテープでとめる。二つ折りにした部分にギャザーを寄せて、きんちゃく袋のようにする。好みの長さになる位置で、麻ひもの先端を結ぶ。

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2.それぞれの葉の中から、好みの形の部分を選んで切る。

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3.紙袋に、2の葉をボンドで貼りつける。

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この作品は、2005年11月号『はんど&はあと』P48~49の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:かわしまよう子

 

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