- 2014-1-4
- はんどカフェBlog, 読み物
8世紀頃にベネチアの家具職人が、日本の漆工芸を真似て作ったのが始まりと伝わる「デコパージュ」。フランス語で「切る」が語源と言われていて、紙に描かれている絵柄を切り抜いてベースとなる素材に貼り付けていきます。まるで、そこに印刷されているかのような仕上がりになり、大変美しい手工芸です。紙は主にペーパーナプキンを使いますが、普通に印刷された紙を使ってコラージュ風に仕上げることもできます。ペーパーナプキンは薄い素材なので、ベースとの段差ができにくいですが、紙は厚さができます。しかしこの段差もまた、作品の特徴といえるでしょう。自分の好きな絵柄のペーパーナプキンや紙を見つけたら、ぜひ取っておいてください。100円ショップで買えるプラスチックやガラスの容器でも、見事なデコパージュ作品を作ることができます。また、プラスチックや木製の器類だけでなく、布や石けん、キャンドルにもデコパージュをすることが可能です。まずは基本の作り方を覚えて、さまざまな作品にチャレンジしてみてください。
ここではデコパージュの基本の作り方を、『はんど&はあと』2013年9月号の製作キットを使って紹介します。カードホルダーにデコパージュしましょう!
【キットに入っているもの】
a カードホルダー 11.5×13.5×背幅1.5㎝
※サイズは閉じた状態
b ペーパーナプキン(3種)
①フラワー
②レース
③動物雑貨
33×33センチを各1枚
c のり(トランスファーコート)20ml
d 平筆
e 幅0.7㎝の平ゴム(マゼンダ)長さ25㎝を1本
【用意するもの】
はさみ(刃が薄く小回りが利くものが使いやすい)
紙コップ(筆を洗う水入れ用)
5㎝四方の厚紙(のりを出しておくパレット用。牛乳パックを洗ったものなどが使いやすい)
クリアファイル(または下敷きなど)
ウエットティッシュ
【基本の作業】
※キットには3種類のペーパーナプキンが入っていましたがここではフラワーモチーフのナプキンで作るカードホルダーを紹介します。
※下塗りをしない素材をベースに使う場合は、2を省略する。
※ペーパーナプキン以外の紙を使う場合は、3を省略する。
1 ベースと絵柄を決める
デコパージュするベースを用意し、デコパージュしたい絵柄のイメージを決め、絵柄のある紙や、無地の色の紙を選ぶ。
2 下塗りをする
ノリを適量厚紙の上に出す。1のベースのデコパージュする面に、まんべんなくムラがないように、横方向に1列ずつ平筆でのりを塗る。数分そのままおいて乾燥させる(塗ってもベタベタしなければ、次に進んでもOK)。※乾かしている間に3と4の作業を行う。
3 ペーパーナプキンをはがす
ペーパーナプキンは2〜4枚が重なっているが、デコパージュで使うのは、基本的には一番上の絵柄(または無地の色)のペーパーのみ。四隅のいずれかの角からめくるようにするとはがれやすい。
4 絵柄を切る
3の一番上のペーパー(またはペーパーナプキン以外の紙)の、使う部分を切る。
5 絵柄を貼る
①ベースの、ペーパーを貼る位置に平筆でのりを塗る。
②4の絵柄(または無地の色)のペーパーをそっと置く。
③乾いた指先で、中心から外に向かって放射線状に空気を抜くように貼りつける。
④貼ったペーパーの上から、さらに平筆でのりを塗る。
6 コーティングする
すべての絵柄を貼り終わったら、デコパージュした部分(ペーパーをのせた部分)全体に、平筆でのりをまんべんなくムラがないように塗ってコーティングする。数分そのままおいて乾かす。(触ってのりが手に張りつなければOK)
この作品は、2013年9月号『はんど&はあと』P14の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:yae http://www.made-for-you.org、rico http://ameblo.jp/mattarico/