パイピングのアクセントがかわいい「トート&ポーチ」の作り方

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春のお花見、秋の紅葉狩り、なんでもない日の公園ランチ…。お天気がいい休日は、お弁当をもって公園でピクニックするのも気持ちがいいですね。今回は、大人数のお弁当を作ってもしっかり収納できる、トートバッグの作り方を紹介します。帆布を使ったがっしりとした作りのトートバッグですが、花柄生地をプラスして優しい印象に仕上げました。ついでに直線縫いでできる、簡単なポーチも作りましょう。どちらもパイピングの花柄生地がアクセントになっています。

 

「パイピングトート」の作り方

【材料・道具】
・帆布(9号/生成り)a:8cm×84cmを2枚、b:16cm:11cmを1枚、c:59cm×21cmを2枚、d×59cm×43cmを1枚
・木綿地(紫系の小花柄)a:84cm×6cmを2枚、b:16cm:2.5cmを1枚、c:59cm×2.5cmを2枚、d:59cm×2.5cmを2枚、e:31cm×2.5cmを4枚、f:20cm×2.5cmを2枚、g:114cm×2.5cmを1枚
※gは58cm×2.5cm2枚を、縫い代1cmではぎ合わせてもよい。
・1cm幅の布用両面接着テープ 適量
定規、アイロン、アイロン台、まち針、ミシン、ミシン糸(生成り)、糸切りばさみ、縫い針、しつけ糸、裁ちばさみ

【作り方】
※単位はcm。
1.①帆布a2枚の、それぞれの両端に両面接着テープを貼る。
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②①を図のように折り、折り目をつけて開く。両面接着テープのはく離紙をはがし、再び折ってアイロンで接着し、図のように縫う。
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木綿地a2枚の、それぞれの両端に両面接着テープを貼り、中央に②を裏返して置く。
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③木綿地aの両端を図のように表側に0.5cm見えるように三つ折りにし、折り目をつけて開く。両面接着テープのはく離紙をはがし、再び折ってアイロンで接着し、図のように縫う。
※②は厚みが約0.2cmあるので、木綿地aの両端の折り込み分は約0.3cmになる。
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2.ポケットを作る。
①帆布bに、木綿地bを図のように中表(布の表側どうしを合わせる)にして、縫い合わせる。
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②①の木綿地の端(☆)を0.7cm折る。図のように縫い目(★)から折り返し、帆布の端に沿わせて折る。
※帆布は厚みが約0.1cmあるので、木綿地の裏側に見える分は約0.7cmになる。
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③表側から図のように縫う。
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3.帆布c1枚の表側に、2のポケットを仮留めする。
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4.3に、1の持ち手を縫いつける。もう1枚の帆c(ポケットをつけていないもの)にも、同様に持ち手を縫いつける。
※入れ口側は三重に縫う。
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5.4の2枚の、それぞれの裏側の下端に、木綿地cを図のようにのせて縫い合わせる。ポケットのしつけ糸をはずす。木綿地に両面接着テープを貼り、はく離紙をはがして縫い目から折り返す。木綿地を帆布の端に沿わせて折り、アイロンで接着し、図のように縫う。
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6.帆布dの表側の上下に、木綿地dを中表に合わせ、5と同じ要領で縫いつける。
※帆布の表裏は5とは異なるので注意する。
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7.6の上下に、5を、図のように3cmずつ重ねて縫い合わせる。
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8.7 の左右の端4か所に、5と同じ要領で木綿地 eを縫いつける。
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9.8を中表に二つ折りにし、両わきを縫う。
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10.マチを作る。
①両わきの縫い代を割ってアイロンで押さえ、図のよ うにわきと底中央を合わせ て三角形に折り、マチを縫 。余分をカットする 。
※縫い始めと縫い終わりは、返し縫いをする。
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②マチの端に、5と同じ要領で(左右の端は1cmずつ裏側に折る)、木綿地fを縫いつける。
※縫い始めと縫い終わりは、返し縫いをする。
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11.木綿地gの端どうしを縫い合わせて輪にし、入れ口に、5と同じ要領で木綿地gを縫いつける。入れ口を1.5cm内側に折って縫う 。
※縫い始めと縫い終わりは、縫い目を重ねる。
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「パイピングポーチ」の作り方

【材料・道具】
・帆布(9号/生成り)22cm×36cm
・木綿地(紫系の小花柄)a:22cm×2.5cmを2枚、b:20.5cm×2.5cmを2枚
・1cm幅の布用両面接着テープ22cmを2本
・20cmのファスナー(片止めタイプ/紫)1本
定規、アイロン、アイロン台、まち針、ミシン、ミシン糸(生成り)、裁ちばさみ、糸切りばさみ

【作り方】
※単位はcm。
1.帆布の上下の端に、「パイピングトート」の作り方5と同じ要領で、木綿地aを縫いつける。
※帆布の表裏は5と異なるので注意する。
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2.ファスナーの両端を1cmずつ残してカットし、1に図のように縫いつける。
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3.2を図のようにたたみ直す。
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4.3の両わきを、それぞれ図のように木綿地bでくるんで縫う。
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トートバッグにお弁当を入れてお花見へ

春といえばお花見の季節ですね。お花見の起源は奈良時代の貴族の行事だと言われています。当時は中国から伝わった梅の花を愛でる風習でした。春の花見が梅から桜にかわったのは、平安時代の頃なのだそう。この花見の習慣が庶民にも広まったのは江戸時代のことで、将軍の奨励により上野の寛永寺や飛鳥山、隅田川堤に桜の木が植えられました。これらの場所は今でも桜の名所として、春になるとたくさんの人が花見に訪れますね。桜の花は咲きはじめから散ってしまうまで、約2週間しかありません。一斉に花が咲き誇り、散っていく様子は古くからたくさんの詩歌に歌われ、日本を代表する春の風景になっています。

近年、日本人がどれだけ桜を大切に感じているかは、「子どもの名づけ」のランキングをみても分かるかもしれません。明治安田生命が発表している「名前ランキング 生まれ年別ベスト10」によると、「さくら」という名前がはじめて1位となったのが2000年のこと。以降も2001年、2003年~2010年にはベスト10入りをしています。また2009年には「美桜」が第4位、2014年には漢字一文字の「桜」が第9位にランクインしているようでした。

今年も美しく咲く、桜の花を愛でにお弁当を持ってお出かけしてみてはいかがでしょう。

 

 

 

この作品は、2010年3月号『はんど&はあと』P16、17、22、23の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:青木恵理子

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