- 2014-1-6
- はんどカフェBlog, アイデア
ソーイングやクラフトを楽しんでいると、「いつの間にか生地が増えちゃって…」ということはありませんか? パッチワーク作品を作った時に余った布きれ、布地屋さんの「100円均一」コーナーでつい買ってしまった「いつか使うかも」の生地類。「買ったままの袋から出していない」なんてことになっている人も多いかもしれませんね。せっかく手元にある生地はきちんと整理して、次の作品作りに生かしたいものです。そこでおすすめなのが、ふたつきの空き箱を使ってカルトナージュ風にアレンジした、生地の整理ボックスを手作りすること。
「カルトナージュ」とは、厚紙を組み立てて美しい布を貼り付けて作るフランス生まれの工芸品で、ボックス形の作品は「布箱」と呼ばれることもあるようです。またボックス形だけではなく、フォトフレームや壁掛けボードなど、インテリアとしても素晴らしい作品を作ることができます。厚紙を組み立てるところからできると、自分好みのサイズでカルトナージュ作品ができますが、もっと短時間で仕上げたいという人には既製の紙箱を使ってカルトナージュ風にアレンジしてみましょう。
手元にある生地を整理するカルトナージュ風ボックスを作るなら、まずふたがついた紙製の空き箱を数個用意します。次にどの箱にどの柄の生地をしまうかを考えながら、箱に貼っていく布を決めましょう。その時に、箱には柄布を使って、ふたの部分は無地の生地を選ぶなど、箱が並んだ時に美しく見えるように布を選ぶといいですね。また、でき上がったカルトナージュ風のボックスに取っ手をつけると、棚に並べた時に取り出しやすいでしょう。取っ手は、レザーテープを割りピンでとめるだけなので、とても簡単です。
自分で作ったカルトナージュ風の布箱に生地を片付ければ、「次はこれを作ろう!」というアイデアがたくさんわいてくるかもしれません。生地をわかりやすく整理することができる、ふたつきの紙製の空き箱を使ったカルトナージュ風ボックスの作り方を紹介します。
※ここでは底に縁どりのない、平たいタイプの箱を使った作り方を紹介しています。
【材料・道具】
・ふたつきの四角い紙箱
※作品は底が長方形のものを使用。
・本体布(好みの色柄)〈本体の高さ+2cm〉×〈本体の外周+2cm〉
・ふた布(好みの無地)〈ふた上面の長い辺+2cm〉×〈ふた上面の短い辺+2cm〉
・ふた側面布(好みの無地)※作品はふた布と同色。〈ふたの外周+1 cm〉×〈ふたの高さ+2cm〉
・底布(好みの色柄)〈本体底面の長い辺+1.6cm〉×〈本体底面の短い辺+1.6cm〉
※本体布、ふた布、ふた側面布、底布すべて、布目方向は縦横自由。
・好みの幅の山道テープ(好みの色) 本体の内周+ 1cm
・幅 0.5cmのレザーテープ(好みの色) 5.5cm
・直径0.4cmの割りピン(ブラッズ) 2個
・ケント紙(白) 本体底面より周囲0.2cm小さいサイズ
・木工用ボンド、はけ、ボンドを入れる容器、定規、メジャー、裁ちばさみ、鉛筆、コピー用紙など作業用の紙、目打ち
【作り方】
※単位はcm。
※木工用ボンドは、空きびんなどの口の広い容器に入れ、原液のまま、はけで塗る。
1.本体を作り、ふた上面に布を貼る
「ふたつきスクエア」と同様に本体とふたを作る(こちらの1~7参照)が、6では布端をかくすように山道テープを貼る(2-④写真参照)。
2.取っ手をつける
①本体の短い側面の、貼り終わりの布端がない方に、目打ちで穴をふたつあける。このとき、高さの上下中央よりやや下の水平位置に、左右中央からそれぞれ2cmのところに穴があくようにする。
②レザーテープの両端からそれぞれ0.5cmの位置に目打ちで穴をあける。本体を作り、ふた上面に布を貼る取っ手をつける
③割りピンをレザーテープの穴に差し込んでから、①であけた本体の穴にピンの先をそれぞれ差し込む。
④レザーテープが動かないように、割りピンの頭をしっかり押さえて本体内側でピン先を両側に開く。取っ手がついて本体ができる。
3.ふたを作る
①ふた側面布の裏側に、短い1辺を除く3辺の、1cm内側に鉛筆で線を引く。
②ふた側面布の両端を、写真のように切り落とす。
※線のない短い辺側も、写真と同じ形になるように切り落とす。
③ 長い辺の線の位置で布端を裏側に折り、折り山を爪でなぞる。反対側の長い辺も同様に折って折り目をつける。
⑤ ボンドを塗ったところを線で裏側に折り込んで貼り合わせる。
⑥長い辺の下の折り山を開いて折り代にボンドを塗り、折り山を戻して貼り合わせる。もう一方も同様に作業をする。
⑦☆(⑤参照)の端から2cm残してふた側面布の折り代側の面(裏面)にボンドを塗る。
⑧1で作った、ふたの側面の角から0.1cmのところに⑦の☆の端がくるようにし、ふた側面に合わせて貼っていく。
⑨ふた側面布を反対側の端までぐるりと貼り終えたら、ボンドを塗っていない貼り始めの端、2cm分にボンドを塗り、貼り終わりの上に重ねて貼る。
この作品は、2014年1月号『はんど&はあと』P42の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作 井上ひとみhttp://www.cuuto.jp/