爽やか梅ドリンクや梅アレンジ料理で疲労回復!梅パワーの秘密

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おにぎり弁当になぜ梅干し?

暑い季節になると気になるのが食中毒。毎日の食卓はもちろん、お弁当を作るときには特に注意が必要ですよね。そこで夏のお弁当作りに心強い味方になるのは、シソやワサビ、大葉やショウガといった食材。そして、梅干しも忘れてはいけません。梅干しは古くから日本人の食卓には欠かせない漬物のひとつで、お弁当食材の定番でもあります。お弁当には白いご飯の上にポツンとのせるより、細かく刻んでご飯に混ぜ込んだほうが防腐効果が高まるとも言われています。

また、梅干しの酸っぱい味はクエン酸が豊富な証拠。クエン酸はレモンなどにも豊富で、かんきつ類が酸っぱく感じるのもクエン酸が多く含まれているからなのです。このクエン酸は、疲れの原因物質となる乳酸を抑制してくれる役割を果たしていることから、梅干しは疲労回復に役立つ食べ物だとも言われています。お昼ごはんはコンビニ弁当という人でも、疲れがたまっているなと思う時には、梅干しのおにぎりを選ぶといいかもしれませんね。

 

梅ドレッシングや梅ドリンクで夏を乗り切る!

いろいろなパワーを秘めた梅干しですが、毎日食べるのも飽きてしまいますね。梅干しを使ったたれやドレッシングを作っておけば、いろいろな料理に梅干しが使えて便利です。鮮やかな色の梅ドレッシングはサラダはもちろん、冷しゃぶのたれにもなります。塩抜きした梅干しとかつお節で作 る梅かつおは、冷奴にのせて食べてもいいですね。青梅を砂糖に浸け込んで作る梅シロップを常備しておけば、水で薄めて梅ジュースにしたり、炭酸水で割れば梅ソーダになります。完熟の梅を使って、梅ジャムを作ってもいいでしょう。梅にはクエン酸が豊富なのと同時に、カリウムやマグネシウムなどの体に必要なミネラルも多く含まれています。このミネラルは血液をサラサラにする効果もあると言われています。

 

おばあちゃんの知恵にも梅パワー

中国では古くから梅の栽培が盛んで、観賞用のほか食用や薬用としても親しまれていたそうです。梅がいちばんはじめに日本に伝わったのは、「烏梅(うばい)」という漢方薬としてだと言われています。これは青梅を焼いて乾燥させて細かく砕いたもので、下痢や解熱、せき止めとしての効能が知られていました。今の日本ではあまり用いられることはなくなったそうですが、家庭でも梅干しを使って烏梅のような効果が期待できる方法があるのだそう。それは梅干しをアルミ箔で包んで直火で焼き、カップに入れてお湯を注いで飲むというもので、風邪の様々な症状に効くと伝わります。また、風邪をひいてのどが痛いときには梅酢でうがい、下痢の時には梅干し緑茶、二日酔いには梅番茶など、古くから伝わるおばあちゃんの知恵にも梅のパワーがいっぱいです。

 

 

この作品は、2011年6月号『はんど&はあと』P35の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。

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