初めての梅干し作りにチャレンジ!ビニール袋で漬ける梅干し

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6月上旬頃からまだ熟していない青梅が出始め、下旬には黄色く色づいた完熟梅がスーパーや青果店の店頭に並びます。体の調子を整えてくれたり、防腐剤替わりにお弁当などで活躍する梅干しは、この熟した梅を使います。梅干しを作るには、果実の下処理をして塩とホワイトリカーで馴染ませて、天日に干すという手間と時間がかかりますが、上手にできたときの喜びはひとしおです。毎年のライフワークとして梅干しを手作りする家庭も多いようです。強い酸性の梅と塩を使いますから、梅干しを作るための容器や器具は酸に強いものを選ぶ必要があります。梅干しなどを漬けるためのガラスびんなどもありますが、エアファスナーつきのビニール袋を使っても作ることができます。梅干し作りの初心者さんなら、場所をとらずに手軽に作れるこの方法でチャレンジしてみてください。

 

梅仕事の基本

梅の選び方
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キズや黒い斑点のないものを選びましょう。
梅の下処理
1.梅にキズをつけないように気をつけながら、竹串でヘタを取り除く。
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取り除いたところ
2.ボウルにたっぷりの水を張り、梅を入れる。2、3回水を替え、汚れを落とす。
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3.ボウルに新しく水を張り、梅を入れて4時間〜ひと晩おく。

 

4.ざるにあげて水けをきり、清潔な布巾またはキッチンペーパーで、1個ずつていねいに水けをふき取る。
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保存びんの消毒方法
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よく洗って水けをふき、ホワイトリカーをしみ込ませたキッチンペーパーで、びんとふたの内側をよくふく。または、よく洗ったびんとふたに熱湯をかける。びんの中の湯を捨て、自然乾燥させる。

 

ふたにゴムパッキンや中ぶたがある場合は
ふたのゴムパッキンや中ぶたをはずして、よく洗って水けをふき、ホワイトリカーをしみ込ませたキッチンペーパーでふくか、または、よく洗って熱湯をかけたあと自然乾燥させる。
※プラスチック製の中ぶたの場合は、熱湯をかけると変形する可能性があるので、よく洗って水けをふいたあと、ホワイトリカーをしみ込ませたキッチンペーパーでふく。
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ビニール袋で簡単!梅干しの作り方

【材料】(Lサイズのエアファスナーつきビニール袋1袋分/約0.8ℓの保存びん1個分)
・南高梅…500g
・塩…50g
・穀物酢…40ml
・ホワイトリカー…100ml

 

【作り方】
1.未使用のエアファスナーつきビニール袋に、右記の「梅の下処理」14と同様に作業した梅をそっと入れる。塩と穀物酢、ホワイトリカーを加える。
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2.梅にキズをつけないように気をつけながら、梅全体にいきわたるように、液をからめる(塩が完全に溶けていない状態でOK)。

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3.エアファスナーつきビニール袋の入れ口を、約5cm残して閉じる。入れ口側を少し上げて袋を寝かせ、液が漏れないように注意しながら、袋の中の空気を入れ口へと押しやり、しっかりと空気を抜いて閉じる(梅のまわりの空気は残っていてもOK)。

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4.別のエアファスナーつきビニール袋の中に、3を袋ごと入れ、入れ口を閉じる。バットの中に梅が平らに並ぶようにして置く。
袋を二重にすることで、液が漏れるのを防ぐ。
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5.4の上に別のバットをのせ、上に1kg(梅の重さの2倍)の重石をのせる。
市販の重石を使用してもよいが、500mlのペットボトル2本に水を入れたものを重石として使うと便利。
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6.常温で10日間保存すると、梅酢が上がる。
※梅酢が上がらない場合は、重石を重くして、上がるまで待つ。

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7.重石をはずし、冷蔵室で土用まで保存する。
梅が梅酢につかっておらず、一部でも空気に触れていると、カビが生えやすい。梅全体が梅酢につからない場合は、エアファスナーつきビニール袋の上下を毎日1 、2回返し、梅酢をかけるようにする。

 

8.土用になったら、晴天の続く日を選び、3日間天日干しをする。1日目の朝、エアファスナーつきビニール袋から梅を取り出し、バットにのせた盆ざる(写真/なければ底面積が広くて平らなプラスチック製のざるやカゴなど)の上に、それぞれがくっつかないようにして並べる。袋に残った梅酢は、冷蔵室に入れ、そのままとっておく。
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9.ベランダや庭など直射日光の当たる場所に出して干す。写真のように梅の表面が乾き、少し白っぽくなったら、裏に返す。日が落ちたら、家の中に入れる。
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10.2日目と3日目は、前の日に干した梅を、とっておいた梅酢の中に一度浸してからざるの上に、それぞれがくっつかないようにして並べる。9と同様に作業する。
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11.保存びんを消毒する(「保存びんの消毒方法」を参照)。保存びんの中に10を入れ、とっておいた梅酢をひたひたになるまで注ぐ。冷蔵室で半年間、保存する。
※梅酢がひたひたになるほど残っていないときは、写真の保存びんよりも、広口で底面積の広いびん
を使用し、ひたひたの状態にする。
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食べ頃
保存し始めてから、半年でおいしく食べられるようになります。

 

梅干しの「土用干し」

毎年夏になると「土用の丑の日」にウナギを食べるという習慣がありますね。「土用」とは、季節の節目である立春・立夏・立秋・立冬の前後18日間のことを言います。梅を干すのは、ちょうど夏の土用の期間中がよいとされ、強い日光に当てて殺菌したり、余分な水分をとばして果肉を柔らかくしたりする効果があるのだそう。せっかく干しても雨に濡れてしまっては意味がないので、天気予報を見ながら干す日を調整して、おいしい梅干しを作ってくださいね。

 

 

 

この作品は、2011年6月号『はんど&はあと』P33、34の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
調理:小島喜和(こじまきわ)http://www.kiwakojima.com/

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