- 2014-5-12
- はんどカフェBlog, 作り方, 読み物
プロヴァンス生まれのソレイアードで南仏の明るい風を感じる食卓に
パリから高速列車で約3時間、地中海に面したプロヴァンス地方は太陽の光にあふれ、新鮮な山海の幸が彩り豊かに食卓を飾り、人生を穏やかに過ごしたい人たちの憧れの地です。バカンスシーズンには多くの人が明るい陽光を求めて集い、パリからマルセイユにつながる道は「太陽の道路」とも言われるそうです。そんな明るく豊かなプロヴァンスを思わせるファブリックがソレイアード。海と空の青、オリーブの緑、ひまわりの黄色といった鮮烈な色使いに、昆虫や植物などのモチーフを使ったデザインは、プロヴァンスを代表するプリントと言われています。ランチマットや鍋つかみなど、キッチン雑貨を手作りする時にソレイアードの生地を選ぶだけで、ぐっとプロヴァンスの雰囲気になります。さらに、ガラス瓶にラベンダーを一枝飾るのも素敵です。その場合、ガラス瓶は素朴な風合いのものを選んで、まるで庭から摘んできたラベンダーのように無造作に活けるのがコツ。
大きな鍋で作りたい南仏マルセイユ名物のブイヤベース
プロヴァンス地方の料理は、オリーブオイルやにんにくを使ってさっぱりと仕上げ、タイムやローズマリーなどのハーブをたくさん使うのが特徴。地中海に面しているため海の幸も豊富で、フランス最大の港湾都市マルセイユではブイヤベースが有名です。もとは漁師たちが売ることができない魚介類を、大きな鍋を使って塩で煮込むだけの料理だったそうです。その後トマトが伝来し、たっぷりのハーブを使って風味豊かな味わいの料理に進化してきました。マルセイユでは伝統的なブイヤベースの作り方を指南した「ブイヤベース憲章」なるものもあるそうです。それによるとホウボウやメバルなどマルセイユ近海で獲れた魚を4種類以上入れること、スープと魚は別々にサーブされなくてはいけないなどと決められており、日本で親しまれているブイヤベースとは少し違うかもしれませんね。
日本の家庭で作るうま味たっぷりのブイヤベースは、鍋のままテーブルに供するのもよさそう。日本でもおなじみ、フランス生まれのル・クルーゼのカラフルな鍋、ソレイアードの鍋つかみでフランスの食卓の気分を演出してみてください。
鍋つかみの作り方
【材料】
・リネン地(白) 30cm×14cm
・ソレイアードの柄布(ブルーに黄色の模様) 30cm×9cm
・キルト芯(厚手タイプ) 30cm×21cm
・幅3mmの革ひも 8cm
定規、ペン型チャコ、まち針、ミシン、ミシン糸(白、ブルー)、糸切りばさみ、アイロン、アイロン台、縫い針、縫い糸(白)、しつけ糸、英字スタンプ+布用インクパッド(ブルー)
※英字スタンプ+布用インクパッドは、布用ペン(ブルー)で代用してもOK。
【作り方】
※単位はcm。
1.①それぞれの布とキルト芯の裏側に、内側1cmにでき上がり線を引く。
②リネン地と柄布を中表(布の表と表が合うよう)にして縫い、開く。縫い代を、アイロンで柄布側に倒す。
2.1の裏側にキルト芯を重ね、でき上がり線の0.1~0.2cm外側にしつけをかける。
3.2を、折り山で中表にして左右に二つ折りし、上中央に革ひもをはさんで、返し口を残してまわりを縫う。角をカットする。
※縫い始めと縫い終わりは返し縫いをする。
4.①3を返し口から表に返し、返し口をはしご縫いでとじる。
②リネン地の中央に文字をスタンプするか布用ペンで書き、文字のまわりをミシンステッチする。
※縫い始めと縫い終わりは縫い目を重ねる。
à table!=ごはんができたよ!
※フランス語
この作品は、2007年7月号『はんど&はあと』P10の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:上島佳代子(かみじまかよこ)http://www.atelier-pelemele.com/