- 2015-6-21
- はんどカフェBlog
小さな布をはぎ合わせて、1枚の布に仕立てるパッチワーク。アメリカの開拓時代に布が不足していたとき、着古した衣服の使える部分を切り取ってはぎ合わせて、布団を作ったのがはじまりと言われています。いまでは、布の色や柄合わせを楽しむクラフトとして人気。今回はパッチワークの基本をマスターするための、ピンクッションの作り方を紹介しましょう。
パッチワークで必ず出てくるのが「ピース」という言葉。ピースは「一片」という意味で、三角形や四角形などにカットした、小さな布のことを言います。またピースをはぎ合わせていくことを、ピースワークと言います。外側の線が断ち切り線、内側の線ができ上がり線です。枠の内側ができ上がりの面になるため、内側を切り抜いた枠を布の上に置いて動かすだけで、でき上がったときに見せたい布の模様を、簡単に決めることができます。型紙には適度な厚さがあるハガキの角を使うのも便利です。
型紙をより正確に作りたい場合は、でき上がり線と断ち切り線を引いた方眼紙を厚紙にのせて、角の8か所に目打ちで穴をあけます。その穴を定規で結んで切り取ればOKです。
基本をマスターする「ピンクッション」の作り方
【材料・道具】
表布
・ピースa・c・g・i(赤の水玉) 各5.5cm×5.5cm
・b・d・f・h(白地に花柄) 各7cm×5.5cm
・e(ピンク地に花柄)7cm×7cm
裏布
・(ピンク地に花柄) 14cm×14cm
ペン型チャコ、定規、まち針、縫い針、裁ちばさみ、糸切りばさみ、アイロン、アイロン台、縫い糸(ベージュ)、
化繊綿 適量
※ピースは面積が少ないので、布目の方向にこだわらず、好きな位置に型紙を置いて、布をカットします。
【ピースの型紙】
※ 単位はcm。
※型紙を作り、ピースを揃える(「型紙を作り、ピースを裁つ」参照)。
【ピースの型紙について】
ピースは「一片」の意味で、パッチワークでは、三角形や四角形などにカットした、小さな布のことをいいます。また、ピースをはぎ合わせていくことを、ピースワークといいます。
今回はピースの部分のみ型紙を作ります。ピース以外の布は、それぞれの作り方を参照して、でき上がり線を入れましょう。
ピースの型紙は、厚紙など(下記参照)を使って、指定のサイズで作りましょう。外側の線が裁ち切り線、内側の線ができ上がり線です。枠の内側ができ上がりの面になるため、内側を切り抜いた枠を布の上に置いて動かすだけで、でき上がったときに見せたい布の模様を、簡単に決めることができます。
ハガキの角を使うと、型紙作りがラク!
ハガキは、ある程度の厚みがあり、角が90度であるため、型紙作りに重宝します。不用なハガキを使ってみて。
型紙をより正確に作りたいときは
1.ピースの型紙の表記を参照して、方眼紙にでき上がり線と裁ち切り線を引く。
※正確に作るため、方眼紙を使用します。
2.厚紙の上に1をのせ、角8か所に目打ち(またはまち針)で穴をあける。
3.2の穴と穴を結んで枠になるように鉛筆で線を引く。線に沿って、カッターで切る。
【作り方】
※単位はcm。
型紙を作り、ピースを裁つ
1.【ピースの型紙】を参照して、型紙を作り、布の裏側にのせる。
※ 表側に型紙をのせて、取りたい布の模様を、決めておくとよいです。
2.型紙の内側と外側に、ペン型チャコで線を引く。
3.外側の線に沿って、布をカットする。ピースa~iが揃ったところ。
ピース:a、c、g、i / b、d、f、h / e
必要なサイズ:各5.5×5.5 / 各7×5.5 / 7×7
裏布に印をつける
裏布の裏側の周囲内側1cmにペン型チャコで線を引く。
ピースワークをする
ピースワークの順序と表布の完成図
表布
※ピースの内側の線は、でき上がり線です。実際は布の裏側に引くので、表側からは見えませんが、わかりやすいように見せています。
ピースワークの順序と表布の完成図の①のように布どうしを、はぎ合わせる。
1.aとbを中表(布の表と表が合うよう)にして、でき上がり線の角2か所に、まち針をとめる。
2.縫い糸は1本取りにする。でき上がり線のひと針手前(★)から針を入れ、角(▲)に出す。
※ここではわかりやすいように紺の糸を使用しています。
《point》
ひと針めはどうしても縫い目がゆるくなるため、でき上がり線のひと針手前から縫い始めます。縫い代から2枚一緒に縫い始めることで、でき上がり線がしっかりし、縫い代がゆがむのを防ぎます。縫い終わりも同様にします。
3.2の★印の際に針を入れて、返し縫いをする。
4.0.3~0.4cmの縫い目でぐし縫いをし、はぎ合わせていく。
針を引く度に、縫い縮んだ糸を指でしごいて平らにする。
5.でき上がり線のひと針先(☆)まで縫い、角(△)にひと針返し縫いをして再び☆印に出し、玉留めをする。
縫い終わったところ
6.2枚を開き、縫い代をa側(色の濃い方)に倒して、指で押さえる。
《point》縫い代は、基本的には、布の色の濃い方へ倒します。表側に縫い代が透けて見えにくく、薄い色に倒すより、仕上がりがきれいになります。
7.続けてbとcも2~5と同様に縫い合わせ、縫い代をc側に倒して、指で押さえる。同様にd、e、fとg、h、iも縫い合わせる。縫い代をd、e、fはe側に、g、h、iはgとi側にそれぞれ倒して、指で押さえる。
ピースワークの順序と表布の完成図の②のように、布どうしをはぎ合わせる。
8.a、b、cとd、e、fを中表に合わせ、両端の角と、それぞれのはぎ目を合わせて、まち針でとめる。
9.2~5と同様に縫い合わせる。はぎ目の部分は、ひと針返し縫いをする。
《point》
はぎ目の部分は、返し縫いをすることで、しっかりと縫い合わされ、よりきれいな仕上がりになります。
10.d、e、fとg、h、iを中表に合わせ、8、9と同様にはぎ合わせる。
11.それぞれを開き、縫い代をa、b、c側とg、h、i側にそれぞれ倒して、指で押さえる。これが表布になる。
表布と裏布を合わせて縫う
12.11と裏布を中表にして、返し口を残して、縫い合わせる。角は、でき上がり線より2mmくらい内側を、はぎ目の部分からゆるいカーブをつけて縫うようにすると、でき上がったときに角が鋭く飛び出ず、自然な形になる。
13.縫い糸を切らないように、角の縫い代の部分を斜めにカットする。
《point》
四隅の縫い代をカットすると、表側に返したときに、角の部分がかさばらず、仕上がりがきれいになります。
14.返し口から表に返し、化繊綿をたっぷり詰める。返し口の縫い代を内側に折り、はしご縫いでとじる。
はしご縫い
この作品は、2007年5月号『はんど&はあと』P11〜13の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:c