- 2014-5-15
- はんどカフェBlog, 作り方, 読み物
刺し子風コースターでお茶の時間にほっこり感を演出
日本で古くから伝わる刺し子。幾何学模様などを布に糸で刺しゅうして縫い込んでいく手芸で、もともとは着衣の補強や防寒として生まれたのだそうです。最近では刺し子専用の家庭用ミシンも登場して、大量に刺し子作品を作ることもできるそうですが、チクチクと針を進めながらひとつの作品を仕上げるのも楽しいものです。本来は専用の針や糸を使って作るものですが、クロスステッチ針と25番刺しゅう糸でも刺し子風の作品を作ることができます。初心者なら、小さな布と糸があれば簡単に作れるコースターを作ってみてはいかがでしょう。デザインのアクセントにタッセルをつけることで、ぐっとキュートに仕上がります。
刺し子風布小物「ひと目刺しのカラフルコースター」の作り方
【材料・道具】
・木綿地 15cm×15cmを1枚、12cm×12cmを1枚
※A1 、B1 、C1はオフホワイト、A2 は青、B2 は赤、C2 はターコイズを用意する。
※布目の方向は縦横自由。
・25番刺しゅう糸
A1 青 A2 グレイブルー
B1 赤 B2 淡オレンジ
C1 ターコイズ C2 オフホワイト
・ミシン糸(木綿地と同色)
【作り方】
※単位はcm。
1.①15cm×15cmの木綿地の中央に、約7.2cmの線を0.8cm間隔で水平に10本引く(横列)。
②布を90度回して、同様に0.8cmの横線を10本引く(縦列)。
2.刺しゅう糸を90cm程度の長さに切り、クロスステッチ針に通す。針穴で二つ折りにして、12本取りにし、端を玉結びにする。
3.①A、B、C共、横列の一番下(♦)から刺していく。このとき、1列の右端から左端(1出~10入)まで、一気に針を刺して、糸を通す。玉結びが1出の裏側にくるまで、糸にたるみがないように、裏側で糸を引く。
※写真はA1で解説している(5まで同様)。
※写真では、わかりやすいように、青(横列)と赤(縦列)の刺しゅう糸を使っている(5まで同様)。
②1列刺し終わったら、刺し始めと刺し終わりの方向に布を軽く引っぱって整える。
4.①続いて、3‐①で刺した隣の横列を刺すが、布を180度回して、3‐①と同様に1 列の右端から左端(11出~20入)まで、一気に針を刺して、糸を通す。たるみがないように糸を引き、3‐②と同様に作業する。
②①と同じ要領で、横列をすべて刺す。最後は、布を整えたら、裏側で玉留めをして糸を切る。
※写真は横列を刺し終わったところ。
5.4‐②の布を反時計回りに90度回し、2~4 と同様にして、横列10入の位置から縦列( 3‐①で刺した方向と垂直の方向)を刺す。
※写真は刺し終わったところ(縦列・赤)。
【ポイント】
糸の交点では、横列と縦列の同じ針穴に針を出し入れする。針先で探るようにして、同じ穴を探し当て、そこに針を刺すとよい。
6.①5の木綿地を、刺し子をした部分を中央にして、12cm×12cmに裁ち直し、裏側の端から1cm内側に、ペン型チャコででき上がり線を引く。もう1枚の12cm×12cmの木綿地の裏側にも、同様にでき上がり線を引く。
②①の2枚の木綿地を中表(布の表側どうしを合わせる)にし、返し口を4cm残して、でき上がり線で縫い合わせる。
※縫い始めと縫い終わりは、返し縫いをする。
③返し口から表に返して形を整え、端から0.5cm内側をぐるりと1周縫い合わせる。
※縫い始めと縫い終わりは、縫い目を重ねる。
7.①下記を参照してタッセルを作り、頭の糸(▲)をまとめて6本取りにし、クロスステッチ針に通す。
②6の角(位置は好みでよい)に、タッセルを❶‐❹の順に縫いとめる。
❶6の角の0.2cm内側の位置に刺し、タッセルの頭に通す(1 周め)。
❷もう一度、❶と同じところに刺し、6の角から下側へ糸を出し(2 周め)、糸を引き締める。
❸タッセルの頭の上で2回糸を巻きつけてから、❶と同じところに針を入れて上側の木綿地1枚をすくって玉留めをする。
❹玉留めをした同じところに針を入れて、下側の約1cm離れたところに糸を出す。糸を引いて玉留めを中にかくし、余分な糸端を切る。
刺し子風コースターで日本茶パーティ
優しい雰囲気の刺し子風コースターが完成したらお友達を自宅に呼んで、日本茶をふるまうのも楽しそう。小学校の頃に習ったなつかしい歌『茶摘み』には「夏も近づく八十八夜」と歌われています。4月下旬から5月上旬、立春から88日を数える頃がちょうど茶摘みの季節。おいしい日本茶がいただける時期です。一番茶を摘み取った茶畑は、6月下旬頃に二番茶、8月の頃に三番茶が収穫されるそうですが、フレッシュで香り高い一番茶のおいしさは格別。刺し子風コースターと新茶でほっこりお茶時間を楽しんでみてください。
この作品は、2013年3月号『はんど&はあと』P65、69の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
作品制作:せばたやすこ http://nelie-rubina.com