冷凍パイシートを使うから簡単!赤いビーフシチューの作り方

ビーフシチュー

温かいシチューが恋しくなる冬。クリスマスにはいつもとちょっと違うシチューを作ってみませんか。今回紹介するのは、ハンガリーが起源の「グヤーシュ」というパプリカパウダーを使った赤いシチュー。煮込む前に具材をじっくり炒めて、素材のうま味を充分に引き出します。赤い色はクリスマスカラーのひとつですし、スーパーで手軽に買える冷凍パイシートを使っておめかしすれば、いっそうクリスマスディナーの雰囲気になりますよ。

 

「赤いビーフシチュー」レシピ

【材料】(4人分)
・牛すね肉…350g
・塩…小さじ1
・オリーブオイル…適量
・にんにく…1片
・玉ねぎ…1個
・セロリ…1本
・にんじん(小)…1本
・ひよこ豆(乾燥)…50g
・パプリカパウダー…大さじ3
※パプリカパウダーは、辛みのまったくない、赤く色づけるためのスパイス。肉の臭みを消す効果もある。
A
・水…1ℓ
・固形ブイヨン…1個
・ローリエ…1枚
______________
・塩、こしょう…各適量
(好みで)
・冷凍パイシート…1枚
・卵黄…1個分

【下準備】
●ひよこ豆は、ひと晩水につける。
【作り方】
1.玉ねぎ、セロリ(葉をちぎり取りながら筋を取る)、にんじん(皮をむく)は、一口大に切る。牛すね肉は、約3cm角に切り、塩小さじ1をふりかける。

2.鍋にオリーブオイルと包丁の腹でつぶしたにんにくを入れて中火にかけ、香りが立ったら牛すね肉を入れる。焼き色がついたら、1の野菜を加えて炒める。野菜がしんなりしてきたら、パプリカパウダーを加え、焦がさないようにさらに炒める。

3.Aを加え、煮立ったらアクをていねいに取り除く。ふたをして、弱火でコトコト約1時間煮こむ。

4.ひよこ豆を水分をきって加え、さらに約1時間、ひよこ豆がやわらかくなるまで煮る。塩、こしょうをふって味を調える。
※好みでパイシートをかぶせる場合
冷凍パイシートを、冷蔵室に移して解凍しておく。

5.4を、ひと晩おいて完全に冷ましてから、耐熱の器によそう。オーブンを
230℃に予熱する。

6.解凍したパイシートを、打ち粉(材料外の薄力粉)をした台にのせ、めん棒で倍の大きさにのばす。器の入れ口よりひと回り大きくカット(写真)し 、器にかぶせる。

ひよこ豆

7.パイシートの表面に、水少量(材料外)で溶いた卵黄をはけで塗り、230℃のオーブンで約15分、こんがりと焼き色がつくまで焼く。

 

ハンガリーの素朴な味わい「グヤーシュ」

グヤーシュの起源は、放牧や農業を生業として暮らすハンガリーの人たちが、時間をかけて自宅で昼食を作って食べるかわりに、大きな鍋を使って屋外で作った昼食だと言われています。日本でシチューというとメイン料理のイメージですが、ハンガリーでグヤーシュといえば日本でいう味噌汁のような存在なのだそうです。また、どろっとしたクリームシチューのようなイメージではなく、本来はあっさりとしたスープ。オーストリア、ウクライナ、クロアチアなどに囲まれた中央ヨーロッパに位置するハンガリーは、東洋と西洋の文化が融合したエリアで、スープで煮込む前にお肉と野菜をじっくり炒めるグヤーシュはどちらかというと東洋の「蒸し煮」の考え方に近いのだそうです。ハンガリーのグヤーシュは、地方によってさまざまなレシピがあり、家庭によってもレシピや具材が違うのだとか。
パプリカパウダーを使った、ハンガリー伝統の赤いスープで、クリスマスの食卓を明るく彩ってみてくださいね!

 

 

 

この作品は、2009年12月号『はんど&はあと』P29の記事を編集/加筆したものです。転載、記事のコピーはご遠慮ください。
調理・スタイリング:星谷菜々

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